1/24更新 フランスでの新型コロナウィルスに対する新しいルールと留学への影響について

1月20日の会見概要

1月20日、カステックス首相及びヴェラン連帯・保健大臣が、新型コロナウイルス感染症に対する規制措置の緩和について記者会見を行いましたので、概要をお知らせします。

感染状況

・感染状況は引き続き厳しい状況である。デルタ株の感染状況は明らかに後退傾向にあり、オミクロン株の感染状況についても、その感染拡大がいち早く始まったイル・ド・フランス地域圏においては下火になりつつある。
・オミクロン株の感染が比較的遅れて拡大したその他の地域では、オミクロン株の感染者数が引き続き増え続けている。


ワクチン・パス 

・21日(金)、憲法院は衛生パスをワクチン・パス(Pass Vaccinal)に切り替える法律の適合性について決定を下さなければならず、憲法院の承認を条件に、ワクチン・パスが1月24日(月)から導入される見込みである。
・ワクチン・パス導入後、すべての16歳以上の方は、レストラン、バー、映画館、劇場、スタジアム、長距離鉄道(TGV)などを利用する際に、ワクチン接種が完了していることを証明する必要がある。
・12歳から15歳の方を除き、陰性証明だけでは各施設への入場ができなくなる。
・ただし病院や介護施設、その他社会医療施設へのアクセスにおいては、衛生パス(Pass sanitaire)が維持され、(ワクチン未接種者も24時間以内に実施された)検査の陰性証明書を提示することでこれらの施設へのアクセスが可能である。
・前回接種から7カ月以内にブースター接種を実施することがワクチン接種完了とみなされる条件としていたが、昨年12月末に発表したとおり、2月15日以降、この期間を4カ月に短縮する
・1月24日以降、2月15日までに1回目のワクチン接種を実施し、その28日後に2回目のワクチン接種を行う者は、その間の期間、24時間以内に実施された検査の陰性証明書を提示することで、ワクチン・パスを取得することができる。


規制緩和

・2月2日(水)以降、テレワークは義務ではなくなるが、引き続き推奨される。
・2月2日以降、すべての文化・スポーツ施設(劇場やスタジアムなど)における人数制限は、マスク着用義務を引き続き課すことを条件に、解除される。
・2月2日以降、屋外でのマスク着用義務は解除される。
・2月16日(水)以降、スタジアムや映画館、交通機関における飲食、また、カフェ・バーにおける立食が許可され、ディスコの営業が再開される。
・2月の学校休暇後には、小学校の教室内における生徒のマスク着用義務の解除や、学校で実施が求められる検査やセルフ検査の数を減らすといった、学校におけるプロトコルの緩和を見込む。

今後の見通し

・こうした規制緩和措置は多くの人が待ち望んでいたことだろう。ただし、改めて1人1人が感染予防措置を徹底的に実施することを呼びかける。
・現在実施されている規制措置によって影響を受けているセクター(ホテルやカフェ、文化・スポーツ施設など)への経済支援策は引き続き維持される。
・フランス政府が必要な衛生措置を取ることを可能とする法律は、7月末まで維持される。ただし、この期限まであらゆる規制措置が維持されるわけではない。
・今後の感染状況や医療機関の逼迫状況を踏まえて、ワクチン・パスを中断する可能性がある。

結語

・我々の努力とワクチン接種キャンペーンのおかげで、フランスにおける新型コロナウイルスの感染状況は、新たなフェーズにある。
・引き続き1人1人が十分注意し、感染予防措置を徹底的に実施することを呼びかける。

フランス留学は可能?

1月20日現在、語学学校等からワクチンパスを持っていないと入学ができないというような連絡はきておりませんしフランスへの入国にあたってはワクチンパスの取得は必須ではありません。また日常生活に必要なメトロやバス、トラムへの利用についてもワクチンパスがなくても可能です。したがって日本での最終ワクチン接種から4ヶ月が経過していたとしても語学学校への入学は問題がなさそうです。
ただし、国内線のフライトやTGVの乗車の際にはワクチンパスが必要となるため、フランスへ入国後に国内の移動が必要な方の場合には注意が必要です(2月15日以降は2回目接種から4ヶ月以内)。またアクティビティへの参加の際や、レストランでの食事や旅行、映画鑑賞などはワクチンパスがないとできなくなりますので、最後の接種から4ヶ月以上経過している方はフランス入国後に速やかにワクチン接種をされることをお勧めします。

ワクチンパスを持っていない場合、国内線やTGVの乗車ができないので日本から直航便のあるパリ以外の都市へ留学をされる方は、心配をされるかもしれませんが、ご安心ください!エールフランスサイトによると国際線でフランスに到着し同じ空港で国内線への乗り換えをするお客様についてはこのルールが適応されず目的地までの移動ができるそうです。ただし乗り換えで空港が変わる方やTGVを利用する方については言及されていませんので、くれぐれも同じ空港内での乗り換えができるフライトをお選びいただくことをお勧めします。

(出典:https://wwws.airfrance.fr/information/covid-19/faq-voyage-covid-19#pass-sanitaire-en-france

外国人への対応についてはまだ詳細が発表されていないので、搭乗時やご予約時にご利用の航空会社、旅行会社などへご確認ください。

現行のルール

衛生パスを取得するためには以下のいずれかをクリアしていることが条件:

  1. 65歳以上の方:3度目のワクチン接種を受けていること
  2. 18歳から64歳の方:3度目のワクチン接種を受けているか2回目のワクチン接種から7ヶ月が経過していないこと
  3. ワクチン未接種の方:PCR検査の陰性証明で24時間のみ有効の衛生パスの取得が可

変更点後のルール

『衛生パス』から『ワクチンパス』への移行

  • 対象:16歳以上の全ての方(12歳から15歳の方は引き続き『衛生パス』を適応する)
  • 取得条件:基本的には上記『衛生パス』の条件をそのまま適応するが、変更点としてワクチン接種が必須となるため、上記3では取得不可となる
  • また、2/15以降はワクチンパスを取得するための条件として、上記の2回目のワクチン接種から7か月が経過していないこと。が4か月に短縮

フランスへの渡航に関してはこれまで通りPCR検査の陰性証明の提出により入国は可能です。

フランス現地でのワクチン接種

ワクチン予約はこちらから簡単にとることができます。ビザをもってフランスに滞在されていらっしゃる方の接種は無料です。

https://www.doctolib.fr/vaccination-covid-19

上記の情報は2022年1月22日現在の情報を元に作成しております。情報は逐次アップデートされておりますので、ご自身でご確認の上、ご出発の準備をしてください。

 

今後マスクの使用制限などが解除されるなどワクチン接種の加速と同時にいろいろなルールが解除されてくる見込みです。ルールなどがコロコロ変更になっておりますが正しい情報をキャッチして渡航に備えるようにしましょう。

 

参考:在フランス大使館ホームページ